2016年10月22日から、25日にかけて、中国成都で、『中国古都学研究論壇』を催しました。中国各地からの古都学、歴史学、地理学、考古学などの各分野の100人以上の専門家が成都に集まり、4日間の検討を経て、全国古都学の学者達が《中国古都学会・成都共識》を達成し、正式に『成都(せいと)』を中国大古都に選定しました。この前、中国古都学会は認定した中国九大古都は西安(せいあん)、洛陽(らくよう)、南京(なんきん)、北京(ぺきん)、開封(かいほう)、杭州(こうしゅう)、安陽(あんよう)、鄭州(ていしゅう)、大同(だいどう)がありますが、今回の成都を入れて、中国十代古都となりました。
成都(せいと)は4500年間の都市文明の歴史文化名城です。成都(せいと)は昔から中国西南地区の重要的な政治、経済、文化の中心地となっていますし、五代古蜀、成家、蜀漢、成漢、前蜀、後蜀などの都として1000年以上の首都歴史を持っております。特に成都のお城の遺跡も杜宇王朝から今までの3000年間で、ずっと変わっていないですし、成都という都の名前も戦国時代から、ずっと変わっていないですし、これは都市の歴史上、とても珍しいと言われています。成都の宝墩古城から金沙遺跡まで、先秦時期の五代では、古蜀王は始めて成都で都を置き、輝かしい宝墩文明、三星堆文明と金沙文明を開き、古蜀文明は世界第八大奇跡と称されます。成都を中心とした長江上流地区の中華文明の発祥地となっています。漢代では、成都は全中国の五大商業都市の一つとなり、唐代では、成都は全中国の最も先進した工業商業都市の一つとして、四川盆地の地理、天候に恵まれ、『天府の国』とも言われ、国家級の大都市と言えるのでしょう。宋代では、蜀(成都)の商人は世界で最も早い紙幣の『交子』を発明しました。
この一方、成都は中国唯一の三大経済帯の南方シルクロード、北方シルクロード、長江経済帯の交差点で、古代から、中国内陸の外国との貿易のターミナルとなっています。いにしえの先秦時代でも、成都は東南アジアと貿易、文化などの面で、頻繁的に交流しました。成都を起点とした南方シルクロードは雲南、ミャンマー、インドを経て、東南アジアの沿線各国では、影響力がとても大きかったです。そして、『蜀錦』を始め、成都は漢代の重要なシルク製品の産地でした。特に漢代より、唐代に掛けて、数百年間で、『蜀錦』は北方シルクロードの重要な商品として、西域、中部アジア、ヨーロッパまで売れ、凄い人気商品でした。
また、成都には多彩多様な名勝旧跡、観光名勝があります。成都市内には、世界文化遺産の青城山‐都江堰(せいせいざん・とこうえん)、有名な成都パンダ繁殖基地を始め、金沙遺跡(きんさいせき)、三国志諸葛孔明の武候祠(ぶこうじ)、唐代大詩人の杜甫草堂(とほそうどう)、永陵(えいりょう)、錦里(きんり)、寛窄巷子などの歩道街、春熙路などの繁華街がありますし、成都は辛いマーポー豆腐、タンタン面などの四川料理、四川火鍋の本場です。特に成都の近辺には世界遺産の楽山大仏(らくざんだいぶつ)、峨眉山(がびざん)、四姑娘山などがあり、1時間の飛行機で、世界自然遺産の中国絶景、秘境の九サイ溝(きゅうさいこう)、黄龍(こうりゅう)を訪れます。とにかく、成都はとても魅力的な観光都市で、チャンスがあれば、是非、魅力溢れる成都へ旅行にお越しください。