西安から甘粛省の天水まで、新幹線(中国高速鉄道・G列車・D列車)が開通しました。西安北駅から、天水南駅までは、ただ1時間42しか掛かりません。西安からの天水観光がとても便利になり、西安発天水麦積山石窟日帰り観光ができるようになりました。
天水の東南45キロにある麦積郷は、秦嶺山脈の西端にあり、長安と河西回廊を結ぶシルクロードの要路でした。ここに、敦煌莫高窟、大同雲岡石窟、洛陽龍門石窟と並んで中国四大石窟の一つに数えられる麦積山石窟があります。
この石窟は北朝時代の塑像が多いことと、その塑像の美しさにおいて中国の石窟中一番で、塑像の宝庫と言われています。
麦積山は秦嶺山脈の西端にある150メートルほどの弧峰です。麦積山はその名の通り、収穫した麦束を積んだような形にみえることから、この名前がありました。麦束が積まれた形は、麦積山の山容によく似ています。麦積山は唐代の734年の大地震で、崖の中央部が大きく崩れて東崖と西崖とに分断された形となりました。麦積山石窟が現存する洞窟は東崖に54、西崖に140、合わせて194あります。