蘭州(らんしゅう・ransyu)は甘粛省の省都で、黄河を挟んで、町が広がっています。長安の都から西に向かう旅人たちは、ここで黄河を渡らなければ河西回廊へ入ることは出来なかったです。この町は、前漢時代121年、霍去病が軍の拠点「金城」を築いたことに始まり、その後、蘭州と呼ばれるようになりました。現在の蘭州は、黄河上流に建設した劉家峡ダムの電力を活用して、工業都市として激しいスピードで発展していて、中国西北部のとても重要な国際都市となっています。
蘭州のグルメと言えば、「手延べ」で作る麺、『蘭州拉麺/蘭州ラーメン』を思い出します。中国では国民食とも言える料理ですが、日本での知名度はいまいちでした。ところが、日本でも首都圏を中心に次々と〖馬子禄牛肉面〗など専門店がオープンしています。蘭州旅行の際、一度食べたら癖になる程、本格的な味わいをご賞味ください。
蘭州の見所と言えば、劉家峡ダムにある炳霊寺を思い出します。炳霊寺石窟(へいれいじせっくつ ・herejisekkutsu)は蘭州の南西、黄河の北岸側の峡谷の中にある石窟で、「炳霊(へいれい )」とは、チベット語で「十万の仏」を意味します。炳霊寺は世にも珍しい奇景のなかにあるため、古来から神仙や霊異僧の住む霊地とされていました。また古来シルクロードに入る旅人が必ず渡らなければならない黄河の渡河点として有名でした。この石窟寺院は、西秦の時代(4世紀末)に開窟され、元に至るまで造営が続き、総窟数は184を数えます。弊社催行する炳霊寺ツアーは貸切ボートで往復し、石窟の上部には、素晴らしい壁画も残されており、階段と桟道から観光できるようになりますので、是非ご利用くださいませ。