シルクロードと西安 西安発 シルクロードツアー
シルクロードの起点と終点
シルクロードを中国とローマとの間の主要貿易路とするならば、その中国側起点は長安（陝西省西安市）という説も有力です。その欧州側起点はシリアのアンティオキアだと定義できます。この名称をリヒトホーフェンとヘディンが使用した意味で理解すれば、この隊商路の主要な路線は次の3本になります。
敦煌からアルトゥン山脈に沿い、ホータン、ヤルカンドなどタクラマカン砂漠南辺のオアシスを通過してパミール高原に達する南方の交通路 （西域南道）。これが最も古いです。砂漠の南を通ることから漠南路とも呼び習わします。
敦煌からトゥルファンを経てウルムチに達し、イリ川流域にいたるものです。この北方のシルクロードはおそらく紀元後数年に開かれました。天山山脈の北麓を進むことから天山北路とも呼び習わします。
敦煌から楼蘭（ろうらん）を経てコルラに達する中央路は北方路よりも古く、南方路と同じ頃の紀元前2世紀にさかのぼり、最も重要な隊商路として4世紀前半まで使用されていました。天山南路あるいは漠北路ともいいます。
広義のシルクロード、すなわち西トルキスタン以西の東西隊商路は多数の路線に分岐していました。
シルクロード概況
シルクロード（Silk Road）は、中国と地中海世界の間の歴史的な交易路を指す呼称です。絹の道とも呼ばれます。現在の日本でこの言葉が使われるときは、特にローマ帝国と秦漢帝国、あるいは大唐帝国の時代の東西交易が念頭に置かれることが多いですが、広くは近代（大航海時代）以前のユーラシア世界の全域にわたって行われた国際交易を指し、南北の交易路や海上の交易路をも含めます。
シルクロードという語は、19世紀にドイツの地理学者リヒトホーフェンが、その著書『シナ China』（1巻、1877年）においてザイデンシュトラーセンSeidenstrassen（ドイツ語で絲綢之路「絹の道」の意）として使用したのが最初で、彼の弟子ヘディンがその中央アジア旅行記の一つの書名にこの言葉を使用して以来有名になりました。
リヒトホーフェンやヘディンらこの語の元来の使用者は東トルキスタン（現在の新疆ウイグル自治区）を東西に横断する交通路を意図していたが、のちには中国を起点・終着点とする国際交易路を広く指しても使われるようになりました。
現在の日本では時には、シルクロードの通過する地域の中央アジアを地域的に指す言葉としても使われることがあり、日本ではシルクロードの通る地域は、中国で伝統的に言った「西域」という言葉とともに広く知れ渡っていて、特に日本放送の新シルクロードという番組を放送したおかげで、西安発シルクロード旅行が大ブームになっています。
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